2000年1月24日厚生労働大臣
坂口 力 殿日本消費者連盟 代表運営委員 富山 洋子
ワクチントーク全国 代表 毛利 子来
遺伝子組み 換え 食品いらない! キャンペーン 天笠 啓祐
要請文
平成13年1月4日付
国立感染症研究所細菌部主任研究官 厚生技官新井秀雄氏に対する「厳重注意書」を直ちに撤回してください冠省
私たちは、国立感染症研究所所長竹田美文氏が、同研究所細菌部主任研究官 厚生技官細菌部主任研究官である新井秀雄氏あてに出された「厳重注意書」につき、直ちに撤回するよう、貴殿より、竹田氏に働きかけるよう強く要請いたします。
竹田氏は、新井氏が、『週刊文春』平成12年11月2日号の記事に掲載された新井氏の発言と新井氏の著書『科学者として』(幻冬舎)が、「国立感染症研究所の研究内容や運営実態を歪曲し、幹部職員を事実に反して誹謗中傷する内容を発表したことは、研究所の信用を著しく傷つけ、公務の円滑な遂行に支障を来すものである」として新井氏あてに「厳重注意書」を出され、この注意書により、手当のカットをされたということです。
国立感染症研究所は、大量の病原体、年間2万匹ともいわれる実験動物、有害化学物質、放射線物質を扱う施設であることを秘して、住宅密集地に、周辺住民の反対を押し切って1988年に移転のための建設を強行されました。1989年には、周辺住民は東京地裁に移転差し止めの裁判を起こし、今年3月には判決の言い渡しがなされるということですが、私たちは、国立感染症研究所の安全性、周辺住民への説明不足については、従前より強い疑問を持っており、この裁判の結果には重大な関心をもっています。
新井氏は、研究所内部に属し、病原菌の研究を究めることで科学者としての職務を遂行しながらも、国立感染症研究所の移転がもたらした危険性を懸念され、その社会的影響を警告されてきました。新井氏の言動は、私たちを含む国民に対して、科学者としてより強い責任に基づいて行なわれている勇気ある行為であると考えています。竹田氏は、「厳重注意書」の中で、「国立感染症研究所の研究内容や運営実態を歪曲し、幹部職員を事実に反して誹謗中傷する内容を発表したことは、研究所の信用を著しく傷つけ、公務の円滑な遂行に支障を来すものである」言われていますが、私たちは、国立感染症研究所こそ、具体的に研究所の運営実態等について、広く国民に対して、具体的に説明をされるべきであると考えています。
今回の処分は、「言論弾圧」としか言いようがなく、このようなことが罷り通るのであれば、研究者の言論の自由が奪われ、報道の自由、そのための取材の自由も侵害され、ひいては国民の健康や安全に対する基本的人権への大いなる脅威となることであり、到底看過できません。この問題は新井氏個人の問題に留まらないことは明白です。
貴殿の責任において、当該「厳重注意書」の即時撤回と、手当のカット等の処分の撤回を指導されますよう強く要請いたします。
以上〔連絡先〕東京都目黒区目黒本町1─10─16
日本消費者連盟
03(3711)7766 (古賀)