2004年6月28日
厚生労働大臣
坂口 力 様インフルエンザワクチン需要検討会
座長 神谷 斎 様ワクチントーク全国
事務局長 藤井 俊介
日本消費者連盟
代表運営委員 富山 洋子要望書 インフルエンザワクチン需要検討会において需要を決定するに際して、乳幼児への接種を進めないことと、施設や医療関係者への強制接種をしないことを確認して、実態にあった需要をご検討いただきたい
前略 今年もインフルエンザワクチンの需要量を確定する時期となりましたが、本年度も貴検討会での議論を傍聴させていただきましたが、接種実態と国民の需要についてかけ離れた議論に終始されているとの感を禁じ得ません。
昨年、貴検討会は、厚生労働科学研究班において実施した医療機関等調査及び世帯調査の結果報告を行い、次シーズンのインフルエンザワクチン需要の検討を行なわれました。 昨年は医療機関等調査として、抽出医療機関に対し、14年度の世代別のインフルエンザワクチン接種人数、接種回数及び次シーズンの需要量の調査票をシーズン前に発出し、シーズン終了後に回収し、最小値から最大値を1,244万本〜1,308万本としました。また、世帯調査として、世代別に住民への郵送によるアンケート調査をシーズン終了後に実施し、需要量見込みを合計 1,400万本 とした上で、次シーズンの需要検討結果として、ワクチン需要は、1,244〜1,400万本程度とされました。(注)
一方、昨年のワクチンメーカーの製造予定量は、1,445万本であり、その需要に見合うだけの供給はなされるものと考えられるとし、1,450万本が需要量として決められ、結果として1,470万本が出荷され、8万本余が返品されました。
この結果だけをみるとSARSに絡んだ積極的な広報に加えて、鳥インフルエンザに現行のワクチンが効くとの誤った報道がワクチン不足騒ぎを起こし、結果として大量のワクチンが消費されることになりました。
しかしながら、次シーズンの需要量を決定するにあたっては、ワクチンの有効性や副作用が未だ検証されておらず、国民全般に強力に勧められるものではないことは座長が一番ご承知の通りです。以下の研究結果について明らかにしていただき、検討会でも冷静な議論をしていただきますよう要望します。記 一、平成12年度より厚生科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業として年平均2,600万円超の補助金により3年間にわたって行われた、「乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究」の最終本報告が2004年3月末までにまとめられるとされていましたが、この研究により、乳幼児への接種がどの程度推奨できるレベルとされたのか、結果を公開して子どもへの需要量をどう考えるかについて検討会で慎重な議論を行ってください。
二、現行では有効性が過大に宣伝されて、予防接種法の対象の高齢者以外の人への接種が進んでいますが、需要量を増加させることはそれを積極的に推進することに他なりません。
需要量算定にあたっては、各年齢層についての推奨の程度の説明と需要量の算定根拠を貴検討会の責任において明確にご説明願います。
三、現行では医療関係者への接種の強制が進んでいます。医療関係者に接種することで施設等での感染を防ぐことができるという点についてデータを示してご説明願います。以上
(注)2003年需要検討会 最大値 最小値
幼児・児童(13歳未満) 430万本 430万本
成人(13〜64歳) 384万本 336万本
高齢者(65歳以上) 494万本 478万本
合計 1,308万本 1,244万本
また、世帯調査として、世代別に住民への郵送によるアンケート調査をシーズン終了後に実施し、以下の数値を算出し、幼児・児童(13歳未満) 371万本 、成人(13〜64歳) 505万本 、高齢者(65歳以上) 524万本 合計 1,400万本 とした