「脳死」を人の死とするな!「臓器移植法」の改悪に反対する市民集会アピール「脳死」を人の死とし、拒否していなければ誰からでも脳死臓器摘出ができる「自民党調査会案」が「臓器移植法改正案」として国会に上程されようとしています。
この「自民党調査会案」は、
@臓器提供や脳死判定の意思表示を不要としています。これは現行法が臓器移植の場合に限ってのみ「脳死」を「人の死」とした限定をはずし「脳死を万人の死」とするものであり、現行法成立の過程や条件(脳死臨調が「脳死を人の死」とできなかった)を全面否定するものです。
A「脳死」判定については家族の承諾さえ不要としており、さらに小児に「脳死」判定を拡大していす。現行法下では指定病院での「脳死」判定でさえ、生きている兆候が無視されドナーに仕立て上げられています。移植にかかわる「脳死」判定病院の制限を解除しすべての病院に「脳死」判定を許すことは、医療過誤という名の殺人行為を頻発させる危険性があります。脳死判定を医師の独断で行えるとすれば、命の切り捨て対象が拡大し、命の選別を進めることになります。さらに小児の脳死判定まで許してドナーとすることは、可塑性があり、生命力を持った小児の命を奪ってしまう危険性が極めて大きいと言えます。
B運転免許証、保険証などに意思表示項目を設けていることは、意思表示の実質的強制です。
C「親族への臓器の優先提供」は親族間での臓器の奪い合い・臓器売買につながる可能性があります。「自民党調査会案」は、どの項目も命の選別を進め、ドナーを増やすことのみを目的としたものといえますが、現行法ですでに起きている人権侵害の実態からすれば、ドナーを増やす「改正案」など許される状況にはありません。日本弁護士連合会も複数のケースについて人権侵害勧告を発しています。
私たちは、以下のことを求めるとともに宣言します。記 一、現行法下で、ドナーに対する人権侵害がおこっている以上、このような危険な脳死・臓器移植は即刻凍結し、日弁連、福岡弁護士会の勧告に沿った検証作業のやりなおしを全事例で実施し、その経過を広く市民に公開することを求めます。
二、「自民党調査会案」を含め、「脳死を人の死」とするいかなる法改悪も許しません。新たな命の切り捨ての基準となるようないかなる法改悪も許しません。
三、「自民党調査会案」を含め、ドナーに人権侵害が起こっている事実を無視しドナーの数のみを増やすことを目的としたいかなる法改悪も許しません。
四、「自民党調査会案」を含め、「脳死」判定において本人意思ならず家族の承諾さえ不要とする事、小児に「脳死」判定を拡大する事、ドナー年齢を切り下げる事、となるいかなる法改悪も許しません。
五、「自民党調査会案」を含め、運転免許証や保険証などに記入させる等のやりかたで臓器提供意思の強制をするようないかなる法改悪も許しません。
六、ドナーを増やすことに専念する脳死移植の推進より、脳死状態になるような原因疾患の治癒率を高め、救命治療に専念する医療の発展こそを求めます。5・23「脳死」を人の死とするな!
「臓器移植法」の改悪に反対する市民集会
参加者一同
2004年5月23日主催実行委:脳死・臓器移植に反対する市民会議/「脳死」臓器移植による人権監視委員会・大阪・東京/「脳死」臓器移植に反対する関西市民の会/脳死・臓器移植に反対する会・みやぎ/薬害・医療被害をなくすための厚生省交渉団/現代医療を考える会/脳死臓器移植を考える委員会/全国交通事故遺族の会/ナゴヤNO脳死/DNA問題研究会/「脳死」臓器移植を許さない市民の会/頭部外傷や病気による後遺症を持つ若者と家族の会/医療を考える会/ふぇみん婦人民主クラブ/障害児を普通学校へ全国連絡会/日本消費者連盟/子供問題研究会/地域で生きる教育とくらしをめざす会/他個人参加5名