2003日消連第25号
2003年8月1日


長崎県知事 金子 原二郎 様

東京都新宿区早稲田町75
日研ビル2F
日 本 消 費 者 連 盟
代表運営委員 富山洋子

ホルマリン使用養殖魚の出荷停止解除に対する抗議文

 私たち、日本消費者連盟は「養殖魚へのホルマリン使用は食品安全性を脅かし、周辺の生態系に重大な影響を及ぼす」として、長年、使用禁止の法制化を求めてきました。そして、2003年7月30日、改正薬事法の施行によってようやく実現の運びとなりました。
 しかし翌31日、長崎県トラフグ養殖適正化対策協議会が本年4月に明らかになったホルマリンを使用したトラフグの出荷停止解除を決定した、との報を聞き、驚きと共に湧き上がる憤りを禁じえません。
 2001年9月のBSE発生以降、表示偽装や無登録農薬残留事件などが相次ぎ、私たち消費者の食の安全・安心に対する不信感は極限まで達しています。
 7月29日に「長崎県食品安全・安心委員会」第2回会合の中で、ホルムアルデヒド残留調査結果などを根拠にホルマリン使用トラフグの安全性が報告されました。
 それに対して消費者団体からは「とても出荷を受け入れる状況にない」など極めて厳しい意見が相次いで出されたにもかかわらず、わずかその2日後に出荷の道を開く決定を行なう神経自体が信じられません。そのような姿勢は世の中の流れに逆行し、消費者感覚を無視するもので、とうてい容認できません。

 出荷停止解除の理由の一つとしている「ホルムアルデヒド安全性検討委員会」の検討結果についてもわずか2時間の会議を2回開催しただけで結論付けられたもので、拙速といわざるを得ません。
 また、廃棄すると業者の廃業など地域経済へ重大な影響が及ぶ、としていますが、出荷された場合には長崎県産水産物全体への風評被害や買い控えなどが予想されます。
その責任は誰がどのような形で取るのですか?
 さらに、出荷の際の履歴書の添付や個体識別がどのように末端の消費者まで届くのか疑問です。消費者は料理されたものでしか選択できません。

 私たちは6月21日に開催した「第30回定期総会」において、@ホルマリン使用履歴のある養殖魚の出荷を許さない、A全国の会員、関係団体にホルマリン使用履歴のある養殖魚を買わない・食べないように呼びかける旨の決議を行ないました。
 私たちは長崎県トラフグ養殖適正化対策協議会が行なったホルマリン使用トラフグの出荷停止解除の決定に強く抗議すると共にその即時撤回を要求します。