2002日消連第41号
2002年10月31日

金融庁
長官 高木 祥吉 殿

東京都目黒区目黒本町1-10-16
日本消費者連盟
代表運営委員 富山 洋子

金融商品の取引における業界指導の強化についての申し入れならびに交渉のお願い

 2002年10月1日からは、いよいよ個人年金保険が解禁されました。今回消費者団体の強い反対にもかかわらず、銀行での窓口販売が認められた変額年金は、従来元本割れのリスクがあるため、生命保険会社の営業職員ではなく、証券会社に販売委託されてきました。
5千億円程度の市場規模ですが、銀行での窓口販売が始まると一気に市場の拡大が予想されます。
 変額年金は、既に85年の保険審議会答申で導入すべき商品として紹介されましたが、1986年10月から販売が開始された変額保険において、多数の金融被害が発生したことから導入が遅れたものと考えます。変額保険においては、80年代後半から、金融の自由化が進み、過剰資金の貸し出し先を探していた銀行は、中高年の不動産所有者に、地価高騰による相続税対策として、一時払い変額保険を高額な融資を受けさせて多数契約させました。低金利により保険運用利回りと借入金の金利の間に大きな逆ざやが生じ、金利負担に耐えきれずに保険を解約しても解約返戻金と保険料の差額のマイナス分だけでなく、保険料借入金の金利まで負担させられるため、多くの契約者が億単位の借金を負わされました。二千件を越える訴訟が起こされ、自殺による死亡保険金で支払った例も、わかっているだけで5件あります。これらの被害者の大半は全く救済されていません。
 今後金融の自由化が進み、消費者にはますます、保険、貯蓄、投資の区別がつかなくなり、多様な被害が発生する可能性があります。
 今後、これらの商品を扱う、銀行、証券会社に対する厳しい指導、監督を申し入れるとともに、実質的に投資による被害を被った消費者の事例をご説明したくお願い申し上げます。

以上

(連絡先)日本消費者連盟
Tel 03(3711)7766
FAX 03(3715)9378

水原 古賀