99年日消連第51号
2000年2月3日郵政大臣
八代 英太 殿インターネット接続サービスにおける利用者保護のため電気通信事業法の改正他についての要望書
時下 益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
わたしどもの会員である大阪府門真市のMさんからの情報で、インターネット接続サービスを含めた電気通信役務を律する電気通信事業法に基づく特別第二種電気通信事業者である日本電気株式会社BIGLOBE パーソナル 販売本部(以下BIGLOBE という)の行った接続料金の変更(値上げ)通知が利用者に対して十分なされたかどうか疑問であるケースがありました。
Mさんは数年前にNEC社製のパソコンを購入し、「基本料不要の若干割高ながら使用度数のみで賦課」コースを選んでBIGLOBE と契約しました。当初は多少のアクセスをしたものの、その後ほとんど使用しないで現在に至りました。ところが、99年8月頃、日頃使う習慣のないクレジットカードの明細が来たので見ると、数カ月前より、月額管理料として毎月200円が引き落とされていることに気づきました。
Mさんが、BIGLOBE に問いあわせたところ、「月額管理料の改定にあたっては、98年9月21日のホームページで、個別には98年10月に会員あてに電子メールで通知した上、98年12月10日には郵送でも通知をしているので何の問題もない。郵便物を読んでないなら返金しましょうか」と言われたということでした。
日消連では二度にわたりBIGLOBE に対して、
- 当初無かった月額管理料が、当初契約時の規約改正条項の内容として当然に含まれるのか
- BIGLOBE の契約変更の意思の告知が適当であったか
- 利用者の意思表示の確認は利用者から書面で受け取る方法によるべきではないか
- Mさん以外からの苦情にどう対処しているのか等の質問状を出しました。
これに対して、BIGLOBE の回答は、不特定多数の客を対象とする約款は、一律適用のための定型化された契約形態であり、BIGLOBE を含めたインターネット接続サービス業界のみならず電話、電気、ガス、鉄道、バス、銀行、証券その他の業界において、広く用いられている。・・当社は電気事業法にもとづく特別第二電気事業者であり、電気通信役務の提供を希望する顧客に対しては料金その他の提供条件をあまねく公平に適用することが求められるとともに、これらの料金その他の提供条件の設定および変更にあたっては、その内容を約款に定め郵政大臣への事前の届出を要することとされている」とし、
- 個々の会員への事前の対応は困難であるので、郵政大臣に届け出たBIGLOBE サービス会員規約第2条で「当社は、会員の承諾を得ることなくこの規約を変更することができます・・」とし、第22条では通知内容について定めている。月額管理料は平成10年11月1日改定のBIGLOB E サービス会員規約の条項に有効に含まれている。
- 会員規約以上に郵送による通知も出している。
- 一律適用のため定型化された契約形態である会員規約に沿って運営している。
- 個人情報の管理上の理由から答えられない、ということでした。
利用者がプロバイダー(接続業者)を選ぶ際の利用料は重要な契約の内容そのものです。プロバイダーが最初に変更権も含んだ規約を最初に郵政大臣に届け出さえすれば、後は全く自由に改定できるというのは、利用者に一方的に不利な契約と言わざるをえません。インターネット取り引きは料金の支払いがクレジットや口座引き落としに限定されていることが多く、その都度通知もされないで引き落としがなされている点も問題であると考えます。そこで、電気通信事業法に以下のような法文を付け加えること他を要望いたします。
記
- 規約改正、料金改定にあたっては、利用者(会員)の意思表示を郵便で書面にて告知しかつ、意思の確認も郵便でおこなうこと(返信用のはがきをつけるなど)を会員規約に記すことを義務づけること
- 規約改正、料金改定にあたっては、利用者(会員)の権利保護を十分にすること。
- 今後の電子商取引など、インターネットの利用が益々増大していくと考えられることから、利用者保護のための苦情処理機関を設けること。また、一方的な取引形態によって、利用者に一方的に不利だと思われる約款についての利用者からの苦情の申出機関を設け事業者の、監督と指導の強化を行うこと。
添付書類
- BIGLOBE への質問状と回答書
- BIGLOBE サービス会員規約
- 消費者リポート