平成16年11月5日
日本消費者連盟
代表運営委員 富山洋子様日本漢方生薬製剤協会
会長 風間 八左衛門
残留農薬への取り組み公開質問状回答について 2004年10月14日付、2004日消連第33号をもってご質問のあった標記について下記のとおり回答いたします。
記 日本漢方生薬製剤協会(以下「協会」という)は、現在、79社(平成16年10月末現在)が加盟しており、漢方薬や生薬製剤の研究、研鑽に努め、その普及と発展を図り、国民の医療に貢献することを目的として活動しております。
この目的・方針に則り、当協会では、今般貴連盟のご質問にありますとおり、従前から漢方製剤のみならず原料生薬についても、その安全性・品質確保に努めてまいりました。
現在、協会をあげて、次のとおり残留農薬問題の改善に鋭意取り組んでいるところであります。どうぞ理解いただきたくお願いいたします。(1) 漢方製剤の原料である生薬は天産物であり、野生のものと栽培したものが使用されており、栽培品については、他の農産物と同様に農薬が使用されているのが実情です。当協会でも、農薬使用については、ご指摘のとおり禁止農薬は勿論のこと、人体に影響の恐れのある農薬には細心の注意を配するよう指導しております。既に会員会社の中には、原料生薬、刻み生薬、漢方製剤それぞれに対して農薬検査を行い、安全性を確認したうえで、使用並びに出荷を行っているところもあります。
昨年、全国農民運動連合会の残留農薬に関する発表を受け、改めて消費者に対する安全性保証の観点から、残留農薬基準のないものについては、協会の統一自主基準策定に向けて鋭意努力しております。自主基準を作成するまでは、会員各社に積極的な自主検査を促しております。更に、行政当局とも生薬に対する残留農薬基準策定に向けて協同で作業を行っております。
(2) 漢方製剤はもとより、刻み生薬や生薬原料の扱いについて、常に消費者の健康に影響を及ぼさないようあらゆる手段を講じていくこと、また、そのことについての会員各社への指導が当協会の基本姿勢であり、ご懸念の欠格原料、たとえば、日本で禁止されている農薬や基準値を越えた農薬が残留している生薬は、使用しないよう指導しております。
(3) 当協会では、昨年、緊急の対応として生薬に対する残留農薬の調査を行うとともに、圧倒的に使われている漢方製剤に対して、公的な第三者機関で安全性を確認していただきました。その結果、残留農薬の恐れがないことが確認されました。漢方製剤に対しては、今年度末を目指して農薬検査に対する自主基準の策定作業を行っています。同様に、生薬に対しましては、現在、会員各社が行っている自主検査の励行を促すとともに、より多くの農薬を正確に分析できる、試験方法の検討を行っております。更に協会での統一自主基準の策定を目指しているところであります。
(4) 生産者への農薬使用の指導は各社が独自に行っておりますが、特に、日本産薬用植物に関しては、使用農薬実態調査を実施しました。今後、当協会ではそれらを踏まえた指導方針を作成し、会員各社に周知徹底していく所存です。輸入生薬についても、各社が独自に指導を行っておりますが、現在、行政当局と作業中の生薬に対する残留農薬基準が策定された折には、協会として、会員各社に対し、再度、周知徹底するとともに、行政当局から当該国に対しても申し入れをしてもらうよう働きかけます。
(5) 海外生産の製剤の原材料についても、国内生産の原材料同様、前述してきましたことに則り、消費者の安全を第一に配慮しながら、品質の確保を図っていく所存です。
(6) 前述のように、当協会の基本姿勢は消費者の健康に影響を及ぼさないよう、製品は当然のこと、原料についても安全第一義に取組みをしていく所存であります。そのため、協会での統一自主基準の策定、自主検査の励行、使用禁止農薬及び基準値を越えた農薬が残留している生薬の使用禁止は、企業の社会的責任から当然のこととし、行政当局と生薬に対する残留農薬基準策定に関して協議しており、ニンジンなど5生薬以外の残留農薬基準が設定されていない生薬についても、速やかに(2006年を目途に)、基準の策定実施に向け、鋭意努力しているところです。
(7) 前述のとおり、消費者の健康に影響を及ぼさないよう、使用禁止農薬種が検出された場合は、速やかに、廃棄、購入中止、返品等の措置を取るよう周知徹底しております。なお、漢方とは、日本の伝統医学であります。元々は約1800年前に中国で古典にまとめられましたが、日本に渡来して独自の発展を遂げ江戸時代に集大成されたものです。漢方薬は医薬品として、日本国の製造及び販売承認を取得しており、中国国内で独自に体系化された中医薬や健康食品など生薬を用いた製品とは明らかに異なり、生薬を使用している製品全てが漢方薬ではありません。この点につきましても、ご認識、ご理解を皆様にご周知していただけますよう、よろしくお願いいたします。
以上
(連絡先)
日本漢方生薬製剤協会
п@03−3662−5757
Fax 03−3662−5809
担当:常務理事 市村 博