体細胞クローン家畜由来食品の食品健康影響評価書案に反対するパブリックコメントを送ろう!



 2009年3月12日、食品安全委員会が体細胞クローン家畜由来食品の食品健康影響評価書案を採択しました。
 いま食品安全委員会では、この評価書案に対するパブリックコメントを募集しています(09年4月10締め切り)。
 日消連では、これに反対するパブコメの提出を広く呼びかけています。以下に3タイプの例文を上げていますので、これを参考に、ぜひ多くの反対の声を食品安全委員会まで届けて下さい。


■評価書案・パブコメ募集について
【食品安全委員会】体細胞クローン技術を用いて産出された牛及び豚並びにそれらの後代に由来する食品に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての御意見・情報の募集について
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_shinkaihatu_clone_210312.html

■パブコメの例文
Aタイプ−初心者向け
Bタイプ−基本的論点を網羅
Cタイプ−やや専門的
Dタイプ−かなり専門的



−Aタイプ−

食品安全委員会委員長 見上彪様

2009年■月■日

「体細胞クローン牛・豚に由来する食品に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についての意見

■村■子
職業 ■■■■
住所 ■■県■■市■■町■−■−■
電話 ■■(■■■■)■■■■

 2009年3月12日に開かれた食品安全委員会で採択した上記評価書(案)には以下のような問題があり、これを再審議することを求めます。



リスク評価の方法をめぐって
・体細胞クローンの健全性について、国内の失敗例の生データを検討したわけではない。
・作り出された食肉・生乳について、その成分を既存のものと比較したり、ラットやマウスでの給餌試験を行ったデータを引用しているが、これでは不十分だ。大型ほ乳類での長期にわたる実験が必要である。
・世界の研究論文、日本の研究論文を読み、それをまとめただけだ。重要な実験データにつき追跡調査をしたり、対照実験をしたわけだはない。そのため、食品安全委員会として、自らが自信をもって主張できていない。



Bタイプ

食品安全委員会委員長 見上彪様

2009年■月■日

「体細胞クローン牛・豚に由来する食品に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についての意見

■村■子
職業 ■■■■
住所 ■■県■■市■■町■−■−■
電話 ■■(■■■■)■■■■

 2009年3月12日に開かれた食品安全委員会で採択した上記評価書(案)には以下のような問題があり、これを再審議することを求めます。



専門調査会の委員の人選には問題があり、公正な審議がなされたとは思われません。
・新開発専門調査会の上野川修一座長は、「食品と生体防御」など食物と免疫機能の研究をしてきたが、体細胞クローンの研究成果はない。
・ワーキンググループの早川堯夫座長は現在、医薬品や医療機器の承認申請を業務とする独法「医薬品医療機器総合機構」顧問を務めている。その専門分野はヒト万能細胞を用いた細胞治療・再生医療などであり、体細胞クローンの研究成果はない。
・ワーキンググループの塩田邦郎専門参考人は、細胞生化学の研究を行ってきた。その中で細胞の発生、分化機構とメチル化の関係を研究してきたが、その中でクローン動物は核提供動物の完全なコピーではない、体細胞クローンは短命、と述べている(東大大学院・農学生命科学研究科部の塩田研究室のホームページより)。専門家であるにもかかわらずワーキンググループの正式メンバーではなく、氏の慎重な見解が上記評価書案には反映されていない。
・ワーキンググループの澤田純一専門委員は、東大で医薬品の副作用などを研究していたが、現在、国立医薬品食品衛生研究所理事長で食品安全委員会の遺伝子組み換え専門調査会座長をしており、多くの遺伝子組み換え食品の安全性評価でゴーサインを出してきた。
体細胞クローンの研究者ではない。
・体細胞クローンの研究をおこない、科学研究費の支給を得た、東大の熊谷進氏は今回、諮問した側の厚生労働省の専門家としての立場と、その諮問を受けて安全性評価案をまとめた、食品安全委員会の専門調査会ワーキンググループの委員という利益相反の二重の立場を兼ねている。この事案の審議にあたっては、氏の体細胞クローン推進論が反映されたものと思われる。



Cタイプ

食品安全委員会委員長 見上彪様

2009年■月■日

「体細胞クローン牛・豚に由来する食品に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についての意見

■村■子
職業 ■■■■
住所 ■■県■■市■■町■−■−■
電話 ■■(■■■■)■■■■

 2009年3月12日に開かれた食品安全委員会で採択した上記評価書(案)には以下のような問題があり、これを再審議することを求めます。



評価の内容がおかしい
1) 標記評価書の内容は「クローン家畜とその後代の食肉等と既存の食肉等を比較し安全性は同等か」、が中心で、安全性評価の内容として不十分です。
2)「クローン家畜の健全性も評価する」というものの、世界の研究論文のリストアップとその要約、それらの比較にとどまり、日本で経験した死産や、生後直死、病死の体細胞クローン牛の死亡原因の解明を含め新たな知見を提示できていません。
3)また標記評価書では体細胞クローン技術がはらむ倫理面・環境面での影響、動物福祉などを検討していません。別の機関で行うことも含め、体細胞クローン問題を総合的に検討すべきです。
4)体細胞クローン技術の未熟さからくる発生上の欠陥、死産の多さなどに関する世界のデータにつき、科学的解明が不充分です。
 すなわち、胎盤異常、過大子症候群、腎臓の発育異常などの内臓奇形等により、クローン牛が死亡する、体細胞クローンでは発生のメカニズムに異常が見られる、などの研究結果を引用していますが、その原因究明に関する研究は不十分であり、実際に食べることになる消費者として不安を解消することはできません。
5)標記評価書では、一定の期間育った体細胞クローン牛やその後代は健全に育っている、としていますが、その根拠はまったく不明であり、また体細胞クローン技術の欠陥についての論点をすりかえようとするものです。そして体細胞クローンとその後代の食肉や乳製品などは安全である、と安易に結論づけようとしています。
 09年3月24日に東京で開かれたリスクコミュニケーションで、早川座長が「と畜の過程でも健全な牛だけが選別されている。現にと畜場では、年間124万頭あまり(06年度)の牛のと殺数に対し措置頭数(と殺禁止、全部廃棄、一部廃棄)が72万頭以上ありしっかりとチェックできているから大丈夫だ」と説明しましたが、「チェックされた牛は市場に出回ることはないのか」と追及したところ、「1頭の牛の食肉の中で炎症などの病変を示している箇所だけを切除して他の食肉は市場に出している」ことをしぶしぶ認めその多くが市場に出されていました。意見交換会でなんとか、安全性を言いくるめようとするのは問題です。



Dタイプ

食品安全委員会委員長 見上彪様

2009年■月■日

「体細胞クローン牛・豚に由来する食品に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)」についての意見

■村■子
職業 ■■■■
住所 ■■県■■市■■町■−■−■
電話 ■■(■■■■)■■■■

 2009年3月12日に開かれた食品安全委員会で採択した上記評価書(案)には以下のような問題があり、これを再審議することを求めます。



評価の内容には問題があります。
1)体細胞クローン技術で誕生した家畜には、多くの異常が見られる。この技術は食品生産に向かない。
2)評価書では、できた食品を既存の食品と比較し「実質的同等」とするのは問題だ。クローン家畜における安全性の定義や指標が不明確だ。
3)評価書は、このような異常多発にもかかわらず健全性もあると判断している。健全性の定義や指標が不明確だ。
4)体細胞クローンの牛や豚に異常が多い点については、原因がまだよくわかっていない。評価書は、大半がマウスやラットでの評価に依存している。牛や豚での研究が必要だ。
5)欧州では、承認する目途が立っていない。日本でも承認することは時期尚早だ。
6)欧米では市民の間で、体細胞クローン技術に対する倫理的な抵抗が強いことが各種調査で示されている。日本では、日経新聞の世論調査(09年2月8日)でクローンの製品は食べたくない、とする慎重な意見が65%だ。しかも倫理的な側面で市民の意向についての調査も行われていない。生命の操作はどこまで許されるのか、生命を特許として認めてもよいのか、クローン技術は許されるのか、このような点に関する調査や検討が必要だ。
7)体細胞クローン家畜は、動物の福祉に反し、生物多様性を奪うものだ。動物福祉、生命倫理、生物多様性などの評価が大事だ。日本では事実上行う機関がない。
8)評価書では、体細胞クローン家畜に異常が多い原因として、エピジェネティクス異常が大きく取り上げられている。この新たな科学的知見は、まだ研究が始まったばかりであり、まだ結論を導くような段階ではない。また異常の多さは、このエピジェネティクス異常だけで説明できるものでもない。その他の要因に対する取り上げ方が不足しており、評価書の中でも一部データ不足を指摘しているものもある。これではとても安全を確認したとはいえない。
9)08年9月末時点で、日本で病死等で死亡したクローン牛は136頭に達すると報告されている。一定の期間に達した牛や豚は問題ないとするのであれば、これら病死の牛や豚の生存日数と病気の原因をすべて明らかすべきだ。
10)受精卵クローンや体細胞クローン家畜製品は、消費者の知る権利・選ぶ権利を保障するため義務表示にすべきだ。
11)体細胞クローン家畜とその後代が増えると、生物学的に弱かい牛などが増える。健康な家畜から、健康な食べものが作られるべきだ。