2005年日消連第48号
2006年3月31日
声明文
脳死は人の死ではありません!「脳死臓器移植法」の改悪に反対します
 日本消費者連盟では「臓器移植法改悪に反対する市民ネットワークのメンバーとして、今回の法改悪に強く反対します。
 現行法では、「本人が臓器提供と脳死判定に従う意思を書面で示し、その告知を受けた遺族がこれを拒まないとき」に限って脳死を人の死としています。「脳死」が死かどうかは、臓器摘出の場合に限定し、「脳死判定」も「臓器摘出」も、「本人の意思」が必要とされていますが、「法律の基準が厳しく、ドナーが増えない」ことが問題とされ遺言可能年齢以下の子供にも「脳死判定」し臓器摘出を可能にしたり、「脳死」を一般的な人の死にしたいとの議論をうけ、河野・福島案と斉藤案の2案が提案されています。
 脳に重い損傷を受けたとき、本人の救命に専念するのが国や医療関係者の責務です。拒否していなければ家族の同意だけで、誰からでも脳死臓器摘出ができたり、小児からも臓器摘出ができるとする「臓器移植法改正案」は、臓器確保のため、臓器を摘出しやすくするための改悪に他なりません。本国会で上程された2案いずれについても廃案を強く求めます。



一、「脳死臓器移植法改正案」を含め、新たな命の切り捨ての基準となる「脳死を人の死」とするいかなる法改悪も許されません。
二、現行法下で、ドナーに対する人権侵害がおこっています。危険な脳死・臓器移植の実施は即刻凍結し、日本弁護士連合会、福岡弁護士会等の勧告に沿った検証作業のやりなおしを全事例で実施することを求めます。そして、検証結果を広く市民に公開し、二度とドナーへの人権侵害の起こらない状況を作るよう求めます。
三、代諾による脳死臓器移植に強く反対します。また、小児に「脳死」判定を拡大し、ドナーの対象とするいかなる改悪にも反対します。
四、ドナーを増やすことに専念する脳死移植医療の推進より、脳死状態になるような原因疾患の治癒率を高め、救命治療に専念する医療の発展、移植によらない治療の研究に国が方向転換することを強く求めます。
五、ドナーのみならずレシピエントの予後の情報も正確に公開し、推進に偏った教育・啓発を行わないよう求めます。