「六ヶ所再処理工場」に関する衆議院議員選挙立候補予定者アンケート結果

2009年8月7日

「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク

【呼びかけ団体】
生活協同組合あいコープみやぎ (理事長 吉武洋子)
生活協同組合連合会きらり (会長 奥 万里子)
グリーンコープ共同体 (代表理事 田中裕子)
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会 (会長 加藤好一)
大地を守る会 (会長 藤田和芳)
特定非営利活動法人日本消費者連盟 (代表運営委員 富山洋子)
パルシステム生活協同組合連合会 (理事長 若森資朗)

 私たちは青森県の六ヶ所再処理工場に反対し、大気や海水などへの放射能汚染を阻止する活動を行っている市民団体「『六ヶ所再処理
工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」(略称「阻止ネット」)です。このたび衆議院議員選挙立候補予定者の中からこの問
題にとくに関係が深いと思われる方々44名に対して同封のアンケートを実施(7月9日依頼、7月24日締め切り)し、最終的に8月6日まで
に22名の方から回答を得、それらを下記のように取りまとめましたので、お知らせします。この結果については、本日付でマスコミ各社に公
表いたしました。

 回答の傾向としては、民主党、共産党、社民党に所属する方々は、工場の稼働による「風評被害対策をとること」「農水産物の汚染による
人への被ばくの予防措置をとること」「地震対策に万全を期すこと」「稼働を中止すること」それぞれに賛成しておられます。
 逆に自民党所属の大半の方々からは、回答を得られませんでした。また木村太郎氏は「日本の安全基準とその技術は世界一のレベルで
あり、安全は確保されている。原子力エネルギーは最もエコである」との持論を展開されています。

 政権交代も予想される中、私たちは、有権者の人々が原子力発電問題、エネルギー政策にも関心を持ってもらい、8月30日の衆議院議
員選挙で投票してもらうことを期待しており、今後の日本のエネルギー政策が転換することを願って今後も活動します。

「六ヶ所再処理工場」についての質問への回答一覧(*詳しい質問内容や、回答の別掲については、それぞれのリンクをご覧下さい)
  候補者氏名 所属党 選挙区 1.風評被害対策について 2.人への被ばくの予防措置について 3.地震対策について 4.稼動中止の考えについて 5.全体的なご意見について
 
1 仲野 ひろ子 民主党 北海道7区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 記載なし
2 おおさか 誠二 民主党 北海道8区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 記載なし
3 はとやま 由紀夫 民主党 北海道9区 賛同する 賛同する その他 しない 技術の確立と情報公開の徹底を前提に進める
4 石川 ともひろ 民主党 北海道11区 ◆返信なし        
5 横山 北斗 民主党 青森1区 ◆返信なし        
6 中野渡 のりこ 民主党 青森2区 賛同する 賛同する その他 その他 記載なし
7 たなぶ まさよ 民主党 青森3区 ◆返信なし        
8 津島 恭一 民主党 青森4区 ◆返信なし        
9 しな たけし 民主党 岩手1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 記載なし
10 畑 こうじ 民主党 岩手2区 賛同する 賛同する 賛同する その他 記載なし
11 きかわだ 徹 民主党 岩手3区 賛同する 賛同する 賛同する その他  
        但し、食物が実際に汚染されたとき、工場でトラブルが発生した等を原因とする場合 但し、自然界での通常の放射能の量は除く 但し、地震対策は十分に行うべきだが、その学説による危険性は大筋で「ない」と考える。 但し、まず国が責任をもって技術の確立と情報公開を徹底することが稼働の条件 技術の確立と情報公開の徹底を前提に進める
12 郡 和子 民主党 宮城1区 賛同する 賛同する 賛同する その他 国が責任を持って、技術の確立と情報公開を徹底する必要がある。
13 斎藤 やすのり 民主党 宮城2区 賛同する 賛同する その他 その他 *別掲(1)
            地震対策は十分に行うべきである まずは国が責任を持って技術の確立と情報公開を徹底すべき  
14 橋本 きよひと 民主党 宮城3区 ◆返信なし        
15 石山 けいき 民主党 宮城4区 ◆返信なし        
16 安住 淳 民主党 宮城5区 ◆返信なし        
1 さとう 昭子 共産党 北海道9区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 記載なし
2 渡辺 ゆかり 共産党 北海道11区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 六ヶ所再処理工場をはじめ核燃料サイクル施設の点検を実施し計画は中止すべきです。
3 よしまた 洋 共産党 青森1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(2)
4 吉田 恭子 共産党 岩手1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(3)
5 せがわ 貞清 共産党 岩手4区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(4)
6 角野 達也 共産党 宮城1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(5)
7 かとう 幹夫 共産党 宮城4区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(6)
1 渡辺 英彦 社民党 青森1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(7)
2 伊澤 昌弘 社民党 岩手1区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する *別掲(8)
3 菅野 哲雄 社民党 宮城6区 賛同する 賛同する 賛同する 賛同する 記載なし
1 伊東 良孝 自民党 北海道7区 ◆返信なし        
2 福島 啓史郎 自民党 北海道8区 ◆返信なし        
3 川畑 悟 自民党 北海道9区 賛同する 賛同する 賛同する しない *別掲(9)
4 中川 昭一 自民党 北海道11区 ◆返信なし        
5 津島 雄二 自民党 青森1区 ◆返信なし        
6 江渡 聡徳 自民党 青森2区 ◆返信なし        
7 大島 理森 自民党 青森3区 ◆返信なし        
8 木村 太郎 自民党 青森4区 記載なし 記載なし 記載なし 記載なし *別掲(10)
9 高橋 比奈子 自民党 岩手1区 その他 その他 賛同する その他 まず、再処理に対しても国の基準を決めるべきと思っております。
10 鈴木 俊一 自民党 岩手2区 ◆返信なし        
11 橋本 英教 自民党 岩手3区 ◆返信なし        
12 高橋 嘉信 自民党 岩手4区 ◆返信なし        
13 土井 亨 自民党 宮城1区 ◆返信なし        
14 中野 正志 自民党 宮城2区 ◆返信なし        
15 西村 明宏 自民党 宮城3区 ◆返信なし        
16 伊藤 信太郎 自民党 宮城4区 ◆返信なし        
17 斎藤 正美 自民党 宮城5区 ◆返信なし        
18 小野寺 五典 自民党 宮城6区 ◆返信なし        

●質問項目

1 風評被害対策について
「六ヶ所再処理工場」が本格稼動すると、1日で原発1年分の放射能を大気と海中に放出すると言われています。食べ物が汚染された場合、
東北産の農産物や水産物が買い控えされるという、いわゆる風評被害が起こる可能性があります。風評被害を起こさない対策、また、万が
一、風評被害が起こった場合、電力会社や青森県、国が補償を含めた対策を講じる必要があると考えます。このような見解に賛同いただけ
ますか?

2 人への被ばくの予防措置について
農産物、水産物から放射能が検出された場合、農産物、水産物にとどまらず、人が被ばくすることも考えられます。被ばくを防ぐための予防
措置とそのための財源対策を講じる必要があると考えます。このような見解に賛同いただけますか?

3 地震対策について
活断層が「六ヶ所再処理工場」の敷地内にあるという学者の新たな見解が発表されましたが、日本原燃や国はそれを一部認めつつも安全
性に問題は無いとしています。地震対策は、新しい知見を取り入れて万全にするべきと考えます。このような見解に賛同いただけますか?

4 稼動中止の考えについて
「六ヶ所再処理工場」の建設費は当初の見込みから大きく増え、稼動後に閉鎖する後処理費用等を含めると19兆円がかかるとのことです。
このような膨大な費用をかける効果はありませんし、@〜Bで示した見解のとおり、放射能をたれ流してまで再処理工場を動かすべきでは
なく、今からでも稼動をやめるべきだと考えます。このような見解に賛同いただけますか?

5 全体的なご意見について
以上の回答に関するコメント、また、その他の事項も含め全体的なご意見をお聞かせください。

●別掲分

*別掲(1) 13 斎藤やすのり 民主党 宮城2区
原子力に関しては安全が最優先であり、信頼を得る為に情報公開・透明性の確保が不可欠だと考えます。(懸念の声に対しては、国が真摯
に具体的に対応すべきです。)

*別掲(2) 3 よしまた洋 共産党 青森1区
再処理工場を動かせば風評被害や被ばくの問題がおきることやバックエンド対策が困難を極める。すでにガラス溶融炉・高レベル放射性廃
棄物の最終処分、プルサーマル計画、使用済MOX燃料の再処理等、手に負えない課題が次々と突きつけられることになる。稼働を止めて、
核燃料サイクル事業の根本的見直しを要求する。

*別掲(3) 5 せがわ貞清 共産党 岩手4区
危険な原発だのみの「環境対策」を改める。自公政権は原子力発電を「温暖化対策の切り札」とし、長期的にも電力供給の半分を原発でま
かなおうとしている。この間、自然災害、事故、データ捏造などによって原発停止が相次いでいる。放射能汚染という環境破壊の危険が大で
あり、安全上、技術的にも未確立な原発に頼った「温暖化対策」はやめるべきである。

*別掲(4) 4 吉田恭子 共産党 岩手1区
地震国・日本には原発も再処理工場も不用です。自・公政権は原発を「温暖化対策の切り札」として、長期的にも電力供給の約半分を原発
でまかなおうとしています。安全上も、技術的にも未確立な原発に頼った「温暖化対策」は止めるべきです。共に闘いましょう!

*別掲(5) 6 角野達也 共産党 宮城1区
そもそも日本で導入している原子力発電の技術それ自体が軍事技術を転用したもので、安全性に問題があります。加えて、高速増殖炉に
よるプルトニウム利用は完全にゆきづまっています。プルサーマルも、毒性が強いプルトニウムを利用する問題点、制御が利きにくくなるこ
と、長寿命の放射能が大量に発生する問題点があります。六ヶ所再処理工場は、環境への影響、海洋汚染が重大な懸念になっています。
再処理の技術的なめどは立っていません。欧米の主要国のほとんども、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して再利用するやり方
を中止しています。六ヶ所再処理工場の計画はただちに中止し、プルトニウム利用そのものをやめること、原子力発電への依存からの脱
却と再生エネルギー重視に転換すべきです。

*別掲(6) 7 かとう幹夫 共産党 宮城4区
高速増殖炉によるプルトニウム利用は完全にゆきづまっています。プルトニウムは猛毒で核兵器の材料にもなる危険な物質です。それを普
通の原発で燃やすことには、制御が利きにくくなったり、長寿命の放射能が大量に発生したりする問題点があり、無謀なプルサーマルも直ち
に中止すべきです。六ヶ所再処理工場が稼働した場合の環境への影響や海洋汚染や漁業への影響は宮城県の漁業者にも重大な懸念に
なっています。再処理は、そもそも技術的なめどが立っていません。欧米の主要国のほとんども、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出
して再利用するやり方を中止しています。六ヶ所再処理工場の計画はただちに中止し、プルトニウム利用と原子力発電への依存をやめて原
子力政策を転換すべきです。

*別掲(7) 1 渡辺英彦 社民党 青森1区
六ヶ所再処理工場は原発と違い電力を産み出すものではなく(原発稼働には反対ではあるが)、ただ放射能を環境に放出し、被ばくを強制し、
核のゴミを増やし、ばく大な金を使う施設であり、ただちに中止すべきである。

*別掲(8) 2 伊澤昌弘 社民党 岩手1区
六ヶ所村における核燃料再処理工場の本格稼働に反対している皆様方に敬意を表します。私は、1985年から2年間「岩手県原水爆禁止協
議会」の事務局長を務めておりました。核と人類の共存は出来ず「核兵器廃絶」とともに「脱原発」によるエネルギー政策を進めるべきものと
考えて現在に至っています。六ヶ所問題については、岩手県議会議員(95〜07年まで)として活動していた頃に県議会の場で何度か取り上
げました。特に、試験操業開始直前まで、隣県である岩手の県民には放射性廃棄物が大気や海洋に排出されるにもかかわらず何らの説明
がなされていないことを取り上げ、現在の原子力規正法の不備を含めて原子力施設の設置自治体以外の住民(国民全体)への説明責任の
必要性を主張してきました。六ヶ所村周辺の活断層問題についても専門家の意見に耳を貸さず、安全性に大きな問題を抱えたまま、プルサ
ーマル計画を推進しようとしていますが間違った政策であると考えます。(本格稼働前に中止すべきです) 地球温暖化防止対策として、原発
推進の方向に向いていることも問題であり、環境対策として新たな雇用を生み出すと同時に、持続可能な「クリーンエネルギー」の開発に力
を注ぐべきと考えています。

*別掲(9) 3 川畑悟 自民党 北海道9区
充分な科学的な検討を論議すべきであり「仮設」「仮定」を抜かし、客観的な情報を得た上でつきつめて考えて参りたい。但し、危険なもので
あれば、十二分に対策を講じるのは国策であり国益でもある。

*別掲(10) 8 木村太郎 自民党 青森4区
原子力エネルギーの活用にあたって、一番重視すべきは、安全性です。それは、人体への影響のみならず、いわゆる風評被害についても同
様です。我が国の安全基準とそのための技術は、世界一のレベルであり、厳格に実施されております。再処理工場の安全は、確保されてお
ります。放射性物質による人体への影響は、放射能量(単位:Bqベクレル)の比較ではなくその放射能によりどのような放射線が出されるか、
その放射線がどのくらい影響を人体に与えるか、にかかっています。原子力発電所と再処理工場は、機能が異なり外へ放出する放射性物質
の種類及び放射能量も異なります。再処理工場から放出されるのは、主にトリチウム、炭素14、クリプトン85などであり、放射能量が原子力
発電所よりも多くなることは事実です。放射性物質の放出する放射線の人体への影響は、その放射線が持っているエネルギーが大きいほど
大きなものになります。このため、エネルギーなどを考慮して、人体の影響を示すために作られたのが実効線量(単位:Svシーベルト)という
単位です。放射性物質による影響については、この実効線量(Sv)を用いて評価することが適切です。再処理工場から主に放出されるトリチ
ウム、炭素14、クリプトン85といった放射性物質はどれも、もともと人体への影響はほとんどなく、細胞に影響を与える放射線を出さない、体
内に取り込んでも蓄積されない種類のものといわれております。この実効線量を用いると、法令に基づいた安全審査時における六ヶ所再処
理工場周辺の一般公衆が受ける値は、年間約 0.022ミリシーベルトと評価されています。その値は、人が一年間に自然から受ける線量の
100分の1程度です。一方、原子力発電所の場合は、全国に55基ある発電所により異なるものの、一つのケースでの評価は年間約 0.014ミリ
シーベルトです。実効線量で再処理工場と原子力発電所を比較した場合、数値においての大小はあるもののいずれも法令に定める年間の
実効線量の限度である1ミリシーベルトを下回った低い値であることには変わりがなく、これらのことから安全は、確保されていると考えられ
ます。発電コストにおいては、水力、石油、LNG、石炭などと比較して、原子力は最も低コストでエネルギー(電力)を生み出すことが試算上明
らかになっております。地球温暖化対策、また、CO2削減などの点においても原子力エネルギーは、最もエコと言われております。国も事業
者も、常に安全性の向上、確保を第一にして、あらゆる角度、分野から絶え間ない努力が必要と考えます。